TOYOTA GAZOO Racing GR86 /
BRZ Cup PROFESSIONAL Series Round 1
中山雄一選手は不得意としていたオートポリスで、表彰台まであと一歩
クラブマンシリーズでフル参戦、新加入の箕輪卓也選手はいきなり2位に
2025年4月6日 オートポリス(大分県) | プロフェッショナルシリーズ 晴れ/ドライ 10周(29台) 中山雄一 予選4番手/決勝4位
2025年4月6日 オートポリス(大分県) | クラブマンシリーズ 晴れ/ドライ 10周(28台) 箕輪卓也選手 予選2番手/決勝2位
TOYOTA GAZOO Racing GR86/BRZ Cupに、IBARAKI TOYOPET RACING TEAMは引き続き参戦。「IBARAKI TOYOPET GR86」で、プロフェッショナルシリーズでは今年も中山雄一選手を擁す。さらに今年から新たにクラブマンシリーズにもフル参戦。昨年のランキング2位だった箕輪卓也選手に「CABANA GRつくばGR86」を託すこととなった。
昨年より1か月早い開幕となり、初めてオートポリスがその舞台として選ばれた。昨年は6月の開催ということもあり、もはやレコード更新は必至。ことプロフェッショナルシリーズでは、ブリヂストンがPOTENZA RE-10Dの正常進化版を投じていたことが、中山選手を後押しした。
専有走行でも3番手だったこともあり、自信を持って予選に臨んだ中山選手は、前日の雨が若干ながら路面に残る状態にもかかわらず、セッション前半にアタックを敢行。しっかりクリアラップが取れたこともあり、2分6秒106をマークして、その時点での2番手につける。やはり後半のコンディション向上はあったようで、その後ふたりの先行を許すも、中山選手は4番手を獲得した。トップから1秒以内に、実に21人もずらりと並んでいた。
中山雄一選手
「ほぼドライでしたね。でも、若干濡れていたかな。後半に行けば良かったな、という感じでした。でも、一昨年ぐらいの鈴鹿から高荷重のサーキットがダメになってきて、去年もオートポリスでは苦戦して予選16番手でしたから、そういうところで考えると、セットアップも方向性も見つかって、ブリヂストン勢の上位に肉薄できるところまで来たので、そこは収穫でした。かなりギリギリのところまで行けたと思います。4番手なので、とりあえず表彰台を目指して頑張りたいと思います」
一方、先に行われたクラブマンクラスの予選では、より路面に水が残った状態だと思われていた。その上、霧がうっすらとかかる状態において、箕輪選手はあえて後半のアタックを選択。赤旗が出たら、また四輪脱輪でもしたら、再度アタックするチャンスはない。しかし、路面状態は予想どおり向上しており、その一発をしっかり決めて2分11秒085をマークし、2番手につけた。
箕輪卓也選手
「濡れているようだったので、みんなが走ってくれた方が路面はより良くなっていくだろうなと思っていたので、ちょっと待ってから出て行きました。実際には、ほぼ乾いていました。路面も砂が出ているという印象はなかったです。ちょこっと思うところはあるので、それは次の課題として。あとは決勝、スタートで抜けるように頑張ります」
開幕戦はシリーズ唯一、予選と決勝を1日で行う1デイ開催。しかし、朝は不機嫌だった天気も予選が終わると、たちどころに回復して上空には青空が広がるまでに。10周の決勝は両シリーズとも、完全にドライコンディションでの争いとなった。
プロフェッショナルシリーズの決勝では、好スタートを切った中山選手だったが、ナカヤマ精密コーナー(1コーナー)へはポジションキープとなる4番手で進入。1周目を終えた段階で、前を行く3台からは離されてしまうも、後続を従えて周回を重ねていく。
一時たりとも差が1秒と広がらない大接戦だったが、最後まで中山選手はプレッシャーに屈せず。表彰台にはあと一歩の4位となったものの、まずまずの開幕ダッシュを決めていた。
中山雄一選手
「しんどかったですね。ちょっとセットがロングに全然合ってなかったですね。残り3周ぐらいでようやく行けるようになってきたんですけど、序盤のペースが全然上がらなくて、プッシュできませんでした。でも、開幕戦にしては良かったかなと思っています。このオートポリスは苦手としていたので、それを思えば良くなったんじゃないでしょうか」
クラブマンシリーズでフロントローからスタートするからには、箕輪選手が目指すはもちろん優勝。しかし、スタートダッシュは良かったものの、ポールシッターの前に出るまでは至らず。トップに食らいついていけたのは1周目だけで、その後は後続の応戦一方となってしまう。それでも冷静な走りでしっかり対処。最後まで逆転を許さず、2位でゴールした。
箕輪卓也選手
「最初、蹴り出した瞬間は僕の方が早かったんですが、そこからが同じだったのか、ちょっと前に出るまでには行きませんでした。レースペースが1位の選手、速いのはあったんですが、僕もちょっと遅いところがあったので、今後ちょっと改善しないといけないですね」
中井エンジニア
「たぶん箕輪くんの方は、セットアップをアンダー方向に振りすぎました。雄一くんの方はちょっと攻めて、プレッシャーが低すぎました。最終ラップ2ラップは良かったけど、そこまでに上がってこられなかったから、結果こうなったという感じではあります。でも、今後はふたりとも大丈夫です、うまく合わせ込めれば。行けると思います」
シリーズ第2戦はモビリティリゾートもてぎで5月24〜25日に開催されます。言うまでもなく、IBARAKI TOYOPET RACING TEAMのホームコースです。箕輪選手ともども、引き続きの活躍をご期待ください。