TOYOTA GAZOO Racing GR86 /
BRZ Cup PROFESSIONAL Series Round 7
雨の練習から、予選・決勝は一転してドライコンディションへ
ニュータイヤで晴れの鈴鹿は未経験ながら、しっかり7位という結果を残す
2024年10月5〜6日 鈴鹿サーキット(三重県) | 晴れ/ドライ 8周(33台) 中山雄一 予選8番手/決勝7位
TOYOTA GAZOO Racing GR86/BRZ Cupに、IBARAKI TOYOPET RACING TEAMは引き続き参戦。
「IBARAKI TOYOPET GR86」で、4年目のタッグとなる中山雄一選手を擁し、プロフェッショナルシリーズの全8戦に臨む。第7戦の舞台は鈴鹿サーキットである。
鈴鹿サーキットが舞台のシリーズ第7戦は、ウェットコンディションでの走行開始となった。第5戦から投入されたブリヂストンの新タイヤ、POTENZA RE-10Dでのウェットパフォーマンスを引き出せたのは大きな収穫となったが、予選が行われた土曜日は天気が好転。ドライコンディションでの走行となったが、それはぶっつけ本番となることも意味していた。
中山選手は計測開始と同時にコースイン。アウトラップでしっかりスペースを作り、いつもどおりワンアタックにかける。ミスなく走りをまとめ、2分26秒757をマーク。9番手につけたが、上位の選手に走路外走行のペナルティが課せられたため、ひとつ順位を繰り上げ、8番手から決勝レースを戦うこととなった。
「昨日までずっと雨でドライが走れなかったので、ぶっつけ本番のドライ予選となりましたが、今までのデータから『鈴鹿はこんなものだろう』というセットで臨みました。
タイヤが新しくなっていることも加味して、去年の鈴鹿より硬い方向でセットアップしていったのですが、アタック自体は大きなミスはなく、まとまったかなという感じでした。ただ、同じブリヂストン勢と比べても、トップと比べても差があって、結果としては悔しい予選でした。
決勝ではブリヂストンの強みを活かして、何台か抜けたらいいですね」(中山選手)
決勝に至っては晴れて、週末いちばんの暑さの中での走行となった。まずはポジションキープでレースを開始した中山選手は、2周目に先行車両のトラブルによるリタイアで7番手に浮上。
中盤からは6番手を4台で競い合う。5周目に一台の先行を許すも、激しいバトルはそのままに、再逆転のチャンスを待つ。
後半に強いブリヂストンの特性は、今回もまた活かされた。6番手を走る車両はライバルメーカーのタイヤを装着。限界を超えたところを逃さず、最終ラップに逆転を果たし、7位でのフィニッシュに成功した。
最終戦を待たずしてチャンピオンは決まったが、中山選手のランキングは3位のまま。
最終戦の舞台はIBARAKI TOYOPET RACING TEAMのホームコース、モビリティランドもてぎ。
11月23〜24日に開催される大一番で、優勝して有終の美を飾ることを誓う。
「スタートで1台抜きましたが、1台に抜かれてポジションキープとなり、その後も集団の中でごちゃごちゃやっていました。トラブル車両がいたからひとつ順位を上げましたけど、展開が悪かったですね。
最終ラップに順位を上げられましたが、ランキングは3位タイで最終戦に行けますから、優勝すると2位が見えてきますので、そこを狙っていきます」(中山選手)
「今週は雨続きで、ドライのデータがなかなか……。去年のベースでやってきたんですが、内圧を雄一くんの思っているところに合わせきれず、悔しく思います。去年とタイヤが違うので、そこがうまくいかなかった理由でもありました。それでもひとつ順位を上げてくれたので、最終戦に向けて『ああしよう、こうしよう』と、またできるように頑張ります。
次は地元のもてぎですが、走ったことないんです、この車では。去年は欠場だったので。データも一から作らなくちゃいけないんですが、それを含めて、しっかりやっていきます」(高橋エンジニア)
また、クラブマンシリーズに田上蒼竜選手が初参戦。カートレースやスーパーFJで実績を残し、昨年はFIA-F4を戦っていたドライバーながら、ツーリングカーレースは初めて。雨の練習走行ではグループ4番手につけるも、初めてのドライコンディションとなった予選では、19番手に甘んじてしまう。
それでも決勝ではスタートを決めて、1周目のうちに13番手に浮上。その後もオーバーテイクを重ね、デビュー戦を8位という結果で飾ることとなった。
「サイドブレーキがあるというのが、フォーミュラ出身の僕にとって、すごくやりやすく、スタートがうまくいきました。
あとは去年、FIA-F4で鈴鹿では2回も20番手ぐらいからスタートしているんですが(苦笑)、その経験を活かして1周目は空いているところを目指して、ズバズバ抜けました。
予選では悔しい思いをしましたが、今日はアジャストできてすごく良かったです。
またチャンスいただいたら、今度はてっぺんを目指したいと思います」(田上選手)
「サーキットに来るのは初めてです。めちゃくちゃ楽しかったです。いちばん貢献できたと思うことはチームワークです。私がこれやっていますので、他の人にあれやって欲しいね、とチームワークでやれば、そこで作業のモチベーションも上がって、作業も早く終わりますから。良かったです。また機会があれば、やりたいです」(ロニーメカ)
「サーキットは初めてです、直でモータースポーツを見たことなかったので、この熱気はすごいなと思います。達成感はありますね、やったなと思っています。次回があれば、またやらせてもらいたいです」(鈴木メカ)
「サーキットに来たのは初めてで、画面でレースを見られて、裏側を知れて、ずっと興奮しっぱなしの連日でした。主にやったのはジャッキアップとタイヤの脱着といった基本作業でした。今日に至ってはタイヤのシェービング、タイヤカスを取るというのをやっていました。またやりたいです、ぜひ! もちろんです」(東ヶ崎メカ)
「鈴鹿に来たのは初めてなので、ストレートの傾斜がこんなにきついのか、ということにびっくりしました。他のサーキットには行ったことがあって、普段は筑波を自分の車で走ってもいます。ちょっと長旅じゃないですけど、途中で疲れが出ちゃったんですが、やれることはやったなと思います。体調崩さなかったら、もうちょっと良かったかなと思いますが。機会があれば、また来たいと思います」(横田メカ)